いわゆるペット禁止のマンションやアパートをお持ちの大家さんに、なぜペット禁止なのか聞いたところによると「臭い」との回答が一番多かったようです。
犬や猫、賢い子は全然無駄吠えもなくおとなしいのは知っているけど、いかんせん臭いが後々まで取れないことがある、ということでした。
そう、愛犬家になるとすでに麻痺している犬の臭い、犬を飼っていない方は結構気になるものです。ではどんな対策が有効なのでしょうか?
においの原因はいくつもあります
一言で犬のにおいがすると言っても、実際は何がにおっているのでしょうか。
1.体臭
犬にも人と同様に体臭があります。では、体臭はどこから発生しているのでしょうか。そもそもにおいとは化学物質です。
空気中に放たれた化学物質が人の鼻腔内の粘膜に付着することで私たちはにおいを感じます。
人の皮膚に分布している化学物質を出す分泌腺は主にエクリン腺とアポクリン腺という2種類があります。
エクリン腺は汗が出てくる腺で、人は全身に分布しています。犬の場合、この汗を出すエクリン腺は肉球などごく一部にしかありません。
犬は足の裏で汗をかくのです。
アポクリン腺は体臭の原因となる化学物質を分泌しています。人の場合、脇の下などに分布していますが、犬の場合は全身に分布しています。
犬のにおいの原因として大きいのはこのアポクリン腺から分泌される化学物質です。
2.排せつ物のにおい
普通に生活していて、場合によっては体臭よりも強烈なにおいを発するのが排せつ物でしょう。
この2つは犬を飼う上で避けることはできないにおいと言えます。
体調不良や疾患によるにおい
次にケアが不十分で発生するにおいです。
1.口臭
よだれが異様に臭いワンちゃんがいます。ある程度、口の中がにおうのは当たり前ですが、通常はそれほど気になるものではありません。
歯磨きが不十分の場合、エサの残りカスが歯にくっついて歯石になり強烈なにおいを発します。
また、腸内環境が良くない場合もきつい口臭につながります。
2.顔のしわから発生するにおい
特にパグやフレンチブルドッグなど、顔にしわが多い犬に見られます。
顔のしわは毎日拭き掃除をして汚れがたまらないようにしなければいけません。
もしケアを怠るとしわの間に汚れがたまり、細菌が繁殖していきます。
この細菌が有機物を分解するときににおい物質が生じます。
3.耳の病気によるにおい
外耳炎や耳ダニの寄生などによる耳の病気は強烈なにおいの元となります。
4.肛門腺がにおう
犬のお尻には肛門腺という器官があります。
フェロモンと呼ばれるにおい物質などが蓄えられている器官ですが、定期的にそれらを絞り出してあげないと炎症を起こして嫌なにおいの元となります。
においの種類は2つに分けられる!
においの原因は化学物質であるとお話ししました。
これらの化学物質はある特徴から2つに分類できます。
ズバリ、酸性とアルカリ性です。
このどちらの化学物質によるにおいなのかによって適切なにおい対策ができます。
酸性とアルカリ性の違い
リトマス試験紙が赤くなると酸性、青くなるとアルカリ性・・・などと習ったことがあるのは覚えていますか?
酸性とアルカリ性の違いはその化学物質が水に溶けたときに出る水素イオン濃度の割合です。
水素イオンが多いほど酸性で、少ないほど(水酸化物イオンが多いほど)アルカリ性です。
水素イオンと水酸化物イオンは互いに結合して別の物質になります。なので両者が全く同じ量あればすべて反応(中和)して量の偏りがなくなります。
この状態が中性です。
消臭は中和
においの原因である化学物質を取り除くには中和すればいいということです。
つまり、酸性の化学物質にはアルカリ性の、アルカリ性の化学物質には酸性の物質をぶつけてあげれば中和して元のにおい物質はなくなります。
だからこそ、気になるにおいの化学物質が酸性なのかアルカリ性なのか知ることは大切なことなのです。
健康なワンちゃんでのにおい成分を調べてみると次のようになります。
体臭・・・酸性
うんち・・・酸性
おしっこ・・・アルカリ性
おしっこだけアルカリ性で他は酸性ということが分かります。
おしっこ臭対策としてクエン酸スプレーが有効!
アルカリ性のにおい物質を中和するには酸性物質が有効ですね。
その中で人体にもワンちゃんにも無害であり、なおかつ容易に準備できるのがクエン酸です!
なぜおしっこがにおうのか・・・
実はおしっこというのは本来弱酸性で、おしっこ臭として嫌がられるのはアンモニアというアルカリ性の物質です。
実はこのアンモニア、排せつしたばかりのおしっこの中にはほとんど含まれていません。
おしっこの中の尿素という物質が排せつ後に環境中の細菌によって分解されアンモニアになります。
つまり、排せつ直後のおしっこはそんなに臭くなく、時間が経ってにおい始めるのです。
クエン酸+アンモニアで中和反応が起こりアンモニアを除去して消臭できます!
特に臭くなる場所はトイレとトイレ周り
犬を飼っている家が臭うのはやはりトイレが大きな原因です。
ほとんどのお家でトイレシートを使用されていると思いますが、「1回しただけではもったいないから」と何回か同じシートを使ってもらっている飼い主さんが多く、実はこれが大問題なんです。
消臭シートであってもやはり100%ではありませんから、臭ってきます。
量が多くなるとそのリスクも高まります。
また、よーくお家の犬を観察してください、多くの犬が自分が前にしたおしっこ跡を踏みつけ、新たにおしっこをしています。
これでは足裏でおしっこ臭を家じゅうに巻き散らかすことになりますよね。
トイレシートをこまめに交換すること、トイレトレーもこまめに洗うこと、トイレ周辺はクエン酸を水で溶かしたもので一日3,4回拭いてあげることで臭いはグッと軽減されます。
安心・安全なクエン酸
クエン酸とは梅干しや柑橘系の果物、黒酢などに含まれている成分です。
食品に含まれる成分なので安全であることは間違いありません。
クエン酸を含んだ飲料なども販売されています。
また、人の体内でも代謝産物の一つとして存在しています。
これを精製したものが販売されているので人や動物、環境にも優しい化学物質です。
クエン酸スプレーの作り方
クエン酸スプレー自体が市販されています。
ドラッグストアやネットショップで検索すればたくさん出てくると思います。
どの商品も大差ないので気軽に試してみてください。
自分でスプレーを作ることも簡単にできます。
用意するものは
・クエン酸
・スプレーボトル
・計量カップ
クエン酸はやはりドラッグストアやネットショップで数百円で販売されています。
このクエン酸を水に溶かしてボトルに入れるだけ。
とっても簡単です。
濃度は200mlに小さじ1杯!
小さじ1杯が大体5gなので濃度としては約2.5%です。
クエン酸スプレーの使い方
クエン酸スプレーはお掃除のときに大活躍です。
トイレ周りの床や壁を拭くときに、クエン酸水溶液を含ませた雑巾などを使ってください。
壁や床に1~2回吹き付けてから拭くのも手軽で効果があります。
ただ、有機物を分解することは無いのでおしっこに直接吹きかけても効果はありません。
排せつ物はしっかり取り除いてからスプレーを使用するようにしてください。
また、ワンちゃんはにおいに敏感です。
ワンちゃん自身に直接吹きかけることもしないようにしましょう。
安価で便利なクエン酸スプレーは犬のおしっこ臭にとっても効果的でおススメです。
トイレ周りの消臭対策として取り入れてみてください。
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